飯田市を中心会場に開かれた人形劇の祭典「いいだ人形劇フェスタ2013」(実行委員会・飯田市・市教育委員会主催、信濃毎日新聞社など共催)は11日、6日間の日程を終えて閉幕した。フェスタ15周年などを記念して「アジア人形劇フェスティバル」が併催され、アジア5カ国・地域を含め約270劇団が約500公演を披露した。 市公民館ではこの日、アジアの人形劇の魅力などを伝えるシンポジウム「アジアの人形芝居―伝統と現代、そして未来へ」が開かれた。インドの劇団「ヤクシャガーナ人形劇場」、ラオスの「劇団カオニャオ」、カンボジアの「ティー・チアン一座」などが劇の一場面を披露したり、人形の操り方を紹介したりした。 パネル討論では、3劇団の代表者らが各国の人形劇の現状や課題を説明した。カンボジアのチアン・ソパーンさん(34)は「内戦で担い手が減り、影絵芝居を知らない若者も多い。それでも工夫をしながら続けたい」。人形劇団ひとみ座(川崎市)代表の中村孝男さん(47)は「(アジアの劇団が)互いの魅力を学び合うことで人形劇の可能性が広がる」と今後を展望した。 お別れパーティーであいさつした実行委員長の高松和子さん(73)は「アジア各地から多くの劇団が来てくれて盛り上がった。今後も回数を重ねて成長していけるよう多くの人に支えてほしい」と語った。(長野県、信濃毎日新聞社)
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