18日午前11時ごろ、下高井郡木島平村上木島の林道カーブから、岐阜県内の64~84歳の写真愛好家仲間が乗ったマイクロバスが転落し、約18メートル下の雑木林の斜面で横倒しになって止まった。飯山署によると、乗っていた12人全員が病院に運ばれ、このうちドクターヘリで長野市内の病院に搬送された岐阜市の無職河村信作さん(82)が午後2時半ごろ、多発外傷による出血性ショックで死亡、残る11人も重軽傷を負った。 同署は19日未明、バスを運転していた岐阜市の無職二村岩夫容疑者(64)を自動車運転過失致死傷の疑いで逮捕した。同容疑者は軽いけがをし、逮捕前の事情聴取に脇見をしていた旨の話をしていた。 岐阜市の男性(82)が左腕骨折、瑞穂市の男性(73)が肩甲骨と左手小指の骨折で重傷。同市の男性(69)が頭蓋内出血の疑い、岐阜市の男性(81)が頭部外傷、大垣市の男性(84)が肺挫傷の疑いでそれぞれ飯山市や中野市の病院に入院した。他の6人は打撲などの軽傷だった。 同署によると、撮影旅行は同容疑者が企画。バスは岐阜市内で借りたレンタカーだった。木島平村カヤの平高原からカーブが続く下り坂を走行中、右カーブを曲がりきれなかったとみられる。現場の林道は幅約5メートルでガードレールはなかった。河村さんは運転手席の後方に座っていた。 同容疑者を含む12人は男性11人、女性1人で、群馬県と下高井郡山ノ内町の境にある渋峠で夜明けの写真を撮るため、17日午後10時ごろ、岐阜市内を出発。渋峠から奥志賀高原などを通り、カヤの平高原を経て飯山市へ向かう途中だったという。(長野県、信濃毎日新聞社)
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