上田署は19日、東御市の60代女性が社債購入名目で5千万円をだまし取られたと発表した。同日、女性から被害届を受け、詐欺の疑いで調べている。 同署によると2011年9月、ナノテクノロジー(超微細技術)を研究しているという会社を紹介したパンフレットが女性宅に届いた。記載された電話番号に女性が電話をかけると、社員を名乗る男が「もうかりますよ。会社が株式を上場するので社債を買ってほしい」と持ち掛けられたという。女性は同年9月から12月にかけて、指定された銀行口座に10回にわたって計5千万円を振り込んだ。 女性宅には株に転換する権利が付いた社債「転換社債型新株予約権付社債」の債券が、振り込んだ金額と同額分届いたという。その後、女性は会社に数回電話をかけたが「上場はもう少し待ってほしい」と言われ、今月19日に電話をした際は番号が使われていなかったため、被害に気付いたという。 同署によると、この会社が実在するかどうかは不明で、債券は偽造品とみられる。 県内では昨年3~4月、木曽郡内に住む70代男性が金鉱山の利権購入を電話で勧められ、計約6千万円をだまし取られている。(長野県、信濃毎日新聞社)
↧