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水不足で発電中止 県企業局 伊那谷の4施設

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 県企業局南信発電管理事務所(伊那市)管内の春近発電所(同)など4発電所が、少雨による水不足を理由に発電を最長で7月下旬から約1カ月間、中止していることが21日、分かった。同事務所は、水不足で複数の発電所がこれだけ長期にわたって発電できないのは「頻繁に起こることではない」と指摘。「大雨が降れば別だが(再開の)めどは立っていない。雨を期待するしかない」としている。  企業局の発電所で発電した電力は中部電力(名古屋市)に販売している。発電中止が住民生活に直結するわけではないものの、長期にわたる売電量の低下は企業局の収益に影響を及ぼす恐れがある。  同事務所によると、水不足を理由に発電を止めているのは、春近、四徳(上伊那郡中川村)、小渋第1、第2(いずれも下伊那郡松川町)の4施設。美和ダム(伊那市)から高遠ダム(同)経由で取水する春近は7月23日から約1カ月、発電していない。かんがい用水の供給を優先する事情も背景にある。四徳は8月2日から。小渋第1、第2は同10日からで、7月も多くの期間、発電できなかったという。同事務所管内の7月の発電目標に対する実績は54・5%にとどまった。  県企業局は県内に14の発電所を持つが、水不足を理由に長期にわたって発電を中止しているのはこの4発電所。菅平(上田市)、裾花(長野市)、奥裾花(同)などの発電所では、長期間発電できないほどではなく、少雨による稼働率低下は伊那谷で特に深刻という。長野地方気象台によると、7月の伊那の降水量は131ミリで、平年(187・5ミリ)の約7割にとどまった。  美和ダムの近くに40年ほど住んでいる男性(67)は「10日前くらいに水が減っていると気付いた。近所でも(水位の低下が)話題になっている」と話していた。(長野県、信濃毎日新聞社)


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