松本市で開催中のサイトウ・キネン・フェスティバル(SKF)松本で25日、小、中学生らの吹奏楽団による演奏会が同市のキッセイ文化ホール(県松本文化会館)であった。雨で屋外パレードや松本城での合同演奏は中止したが、小澤征爾総監督(77)が突然会場に登場。サイトウ・キネン・オーケストラのメンバーらも参加し、約600人が一緒に音楽を奏でた。 県内外の小、中学生や大人でつくる15チームが出演。このうち10チームが順に舞台に上がり、ポップスやアニメソングをはつらつと演奏した。 合同演奏の前に舞台に登場した小澤総監督は「来年はお天道さんに雨が降らないように頼んで、お城でぜひ指揮させてください」と話した。中国出身の指揮者、陳琳さんが指揮し、全員で「上を向いて歩こう」と「信濃の国」を演奏。小澤さんは子どもたちの奏でる音に耳をそばだて、手拍子をして聴いていた。 サイトウ・キネン・オーケストラのメンバーら11人も演奏に参加し、ホルン奏者の猶井正幸さん(62)は取材に「(音楽は)音でメッセージを伝え合うこと。子どもたちとそれを共有できてすごくうれしい」。松本市島内小学校6年の野田清花(さやか)さん(11)は「わくわくした。本番でうまく吹けたところがあって良かった」と話していた。(長野県、信濃毎日新聞社)
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