木曽郡の木曽町、南木曽町、大桑村3町村で屋外に設置された消火栓ホースの格納箱から、金属でできたホースの筒先計33本が盗まれていたことが27日、分かった。多くが真ちゅう製とみられ、木曽署は金属の売却を目的とした盗みの疑いで調べを始め、警戒も呼びかけている。 筒先はホース先端に取り付ける水の噴出口。ホースとともに格納箱に納めてあるが、格納箱は火災の時に誰でもホースを使えるよう、通常、鍵は掛けていないという。 最初に被害が判明した大桑村によると、23日の大雨で県道に流れ出た土砂を洗い流そうと、村消防団が24日朝に野尻地区内の格納箱を開けたところ、筒先が無くなっていた。ほかの格納箱も調べた結果、同地区と弓矢地区で計16本無くなっていることが分かった。今月10日の点検では異常がなく、村は27日に木曽署に盗難被害を届け出た。 同村の被害を受けて木曽郡の他の5町村が調べた結果、同日までに南木曽町三留野地区で14本、木曽町開田地区で3本の筒先が無くなっていることが分かった。 同郡に隣接する岐阜県中津川市でも、今年4~8月に山口(旧木曽郡山口村)、坂下地区などで計132本の盗難被害が判明しており、木曽署が関連を調べている。 県内の金属買い取り業者によると、真ちゅうは銅と亜鉛の合金。重さ1キロ当たりの取引価格は、鉄の約20円を大きく上回る400円程度という。(長野県、信濃毎日新聞社)
↧