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「霜月神楽」映像で記録 天龍村の3つの祭り

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 下伊那郡天龍村は、村内で伝承されている国重要無形民俗文化財の「向方(むかがた)のお潔(きよ)め祭り」「坂部の冬祭り」「大河内の池大(いけだい)神社例祭」を、映像で記録する事業に取り組む。飯田市美術博物館の協力を得ながら、DVDと報告書にまとめる計画。9月から本格的な調査を始め、来年度中の完成を目指す。いずれの祭りも高齢化に伴う担い手不足に直面しており、伝統芸能を後世に伝える一助とする狙いだ。  三つの祭りはいずれも湯立て神楽の形式を取り、無病息災や集落の繁栄などを祈る。「天龍村の霜月神楽」として1978(昭和53)年に国重要無形民俗文化財に指定された。それぞれの本祭りは、お潔め祭りが毎年1月3日、冬祭りは同4日、池大神社例祭は同5日に行われる。  30日は、祭りが奉納される神社の氏子総代や保存会の代表、村の担当者などでつくる実行委員会の初会合が村文化センター「なんでも館」で開かれ、聞き取り調査などを担当する同館学芸係長の桜井弘人さん(54)が事業内容を説明した。今年9月から祭りで使う面(おもて)や衣装、湯釜などの調査を始め、来年1月の祭り本番では準備から本祭りまでを撮影する。氏子や保存会員らへの取材も重ね、祭りの歴史などを報告書にまとめる。  これまでも祭りを収めた映像はあったが、今回作るDVDは準備から終了までを網羅した内容になるのが特徴だ。  同館は、遠山郷と呼ばれる飯田市南信濃・上村に伝わる国重要無形民俗文化財「遠山の霜月祭り」を研究し、映像と報告書にまとめている。その経験も踏まえて、桜井さんは「霜月神楽は地域の結束の核となっている。(今回の事業を)祭り再興のきっかけにしたい」と話している。  坂部の冬祭りが奉納される大森山諏訪神社の氏子総代長、関福盛(よしもり)さん(81)は「祭りを本来の姿で残せるのはありがたい。祭りを盛り上げていく機会になればうれしい」と話している。(長野県、信濃毎日新聞社)


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