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「福島が置き去りに」県内への避難者ら IOCで安倍首相発言

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 国際オリンピック委員会(IOC)総会で安倍晋三首相は東京電力福島第1原発の汚染水漏れ問題について「状況はコントロールされている」などと訴えた。県内に福島県から避難してきた人や支援者からは9日、東京五輪に向け、事態が収束するよう首相が手腕を発揮して施策を進めるよう求める声の一方で、「置き去りにされた気がする」との受け止めもあった。  福島県浪江町から長野市に避難している石材店経営今野庄治さん(67)は、東京での五輪開催を「日本にとっては素晴らしいこと」とするが、首相発言は「汚染水などで国も東電も対応が後手に回っているのに調子の良いことを言っている」と感じた。東京の安全性を強く訴えたことには「福島は危険だけれど東京は大丈夫だと、福島が置き去りにされたようだ」とつぶやいた。  原発事故の影響を懸念し、群馬県から上伊那郡飯島町に家族5人で移住してきた主婦小幡久美子さん(39)は、首相の発言に関し「世界に向けて公然と安全を約束した。守ってもらえるはずだ」と話した。一方、長野県産の農作物を福島市内の母親らに届ける活動を続けている伊那市の牧師大杉至さん(45)は、事故への対応が国際社会から注目されることで「むしろ都合の悪いことは隠そうという方向に進まないか」と懸念した。(長野県、信濃毎日新聞社)


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