北八ケ岳・白駒池周辺の山小屋や地元森林組合でつくる「北八ケ岳苔(こけ)の会」と南佐久郡佐久穂町は10~11日、白駒池周囲の木道の修繕作業をした。木道は10年ほど前、同会に所属している山小屋経営者が設置し、風雨で傷む部分は毎年修繕してきた。2010年に苔の会が活動を始めてからは、同会が中心となって修繕を続けている。
2日間で延べ十数人が参加した。佐久穂町が長さ4メートル、幅0・25メートルほどの板50枚など計約200メートル分の資材を用意した。会員が1周約1・3キロの白駒池周囲を歩き、腐ったり割れたりした板を外して新しい板をくぎで打ち付けた。
佐久穂町、同郡小海町、茅野市にまたがる白駒池一帯は、コメツガやシラビソの原生林があり、08年に日本蘚苔(せんたい)類学会から「日本の貴重なコケの森」に認定された。10月に入れば、紅葉を楽しみに大勢の観光客が訪れる。
苔の会会長の山浦清さん(59)=佐久穂町=は「登山客が安全に楽しんでもらえればうれしい。木道の整備で原生林やコケを守ることもできる」と話している。(長野県、信濃毎日新聞社)
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