長野市の鷲沢正一市長に近い立場で市長選への立候補を検討していた会社役員の松橋達生氏(48)と、市の第三セクター「エムウェーブ」社長の土屋龍一郎氏(51)が12日、信濃毎日新聞の取材に対し、それぞれ立候補を断念したことを明らかにした。両氏ともこれまで「現職の動向を見極めたい」としており、鷲沢氏が11日に引退を正式表明したことなどを受けて判断した。 松橋氏は、同じく鷲沢市政を評価する長野商工会議所会頭の加藤久雄氏(70)に地元の企業経営者らから出馬要請が相次いでいるのを踏まえ、「保守は一枚で戦うべきだ。票を割るわけにはいかない」と述べた。加藤氏が出馬した場合は、「支援に回りたい」としている。 土屋氏は、エムウェーブ会長でもある鷲沢氏の引退表明が11日にずれ込んだこともあり「市長選まで時間がなく、準備が間に合わない」と説明。「現職が出馬する可能性もあったので判断できなかった」とした。エムウェーブが冬季営業に向け準備に入ったことも考慮したとしている。(長野県、信濃毎日新聞社)
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