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リニア、来夏起工へ 飯田線新駅 知事前向き

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 2027年の開業を目指すリニア中央新幹線・東京(品川)―名古屋(286キロ)間の整備で、JR東海は18日、具体的な起工式実施の時期を14年の夏とする考えを明らかにした。一方、県内駅を飯田市上郷飯沼・座光寺両地区に設けることが正式に示されたのを受け、JR飯田線元善光寺駅―伊那上郷駅間に県内駅から乗り換える新駅の設置に向けて、阿部守一知事は同日午後の記者会見で「(飯田市など)地元に熱い思いがある」と述べ、関係市町村と対応を検討するとした。  JR東海はこの日の記者会見で、地元で建設費を負担する請願駅として地元から要請があれば設置を検討する姿勢を示した。飯田市の牧野光朗市長は記者会見で、乗り換え駅の設置を含め同社、県と協議する考えを明らかにした。県、関係市町村、同社の協議は近く本格化する見通しだ。  JR東海は同日公表の環境影響評価(アセスメント)準備書で、県内の総合評価について「環境への影響を実行可能な範囲で回避、低減できる」と説明。今後、早期にアセス手続きを進め、「できる限り来年の早い時期」(山田佳臣社長)の着工を目指す考えを示した。  準備書では、駅舎やトンネル、橋といった施設の工期も判明。県内区間52・9キロのうち、トンネルは長短5本の計48・5キロで全体の92%を占め、飯田市―岐阜県中津川市が23キロ、下伊那郡大鹿村―豊丘村は15キロに及ぶ。起工式実施後、県内で工事が本格化するのは、南アルプス長大トンネル(25キロ、県内区間7キロ)の本坑掘削に向け、大鹿村釜沢地区の作業用トンネルに着工する16年の見通しだ。工期は12年。同トンネルは県内に計11カ所あり、工期はいずれも10年程度となる。地上区間でも用地買収の整った区間から順次着工する。  県内駅の工期は建物の建設に6年、電気機械設備の工事も入れると計9年かかるとした。飯田市座光寺と下伊那郡喬木村にかかる橋は長さ約500メートルで、防音防災フード(覆い)はなく、工期は9年。南ア長大トンネルの県内出入り口と結ぶ大鹿村の小渋川の橋は長さ約200メートル、飯田市の松川の橋は同約100メートルとしている。  天竜川左岸の喬木村の高架は25メートル程度の高さ。右岸の座光寺地区の高架は高さ35メートル程度に達し、ともに工期は8年程度とした。  JR東海などの従来試算では、東京―名古屋間で1時間当たり4本を直行便、1本を各駅停車便とし、料金は同区間で1万1500円程度としていたが、同社は現時点で本数、料金とも未定とし、開業前に決めるとしている。  車両基地は相模原市緑区と中津川市に置く。名古屋―大阪間は45年の延伸開業を予定している。(長野県、信濃毎日新聞社)


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