諏訪郡下諏訪町の下諏訪町木遣(きやり)保存会などは23日、長野、新潟、三重各県の木やり5団体が一堂に集い、伝統の木やり唄を披露する「第2回全国木遣りサミット」を同町の下諏訪総合文化センターで開いた。約700人が来場し、地域それぞれの特色を映した歌声に聞き入った。 木やりは、祭礼などの際、神前に奉納したり参加者の心を一つにしたりするために歌う。1番手で登場した同保存会は、諏訪大社御柱祭で御柱を曳(ひ)く合図となる唄など5曲を紹介。独特の甲高い声で「山の神様お願いだ」などと歌うと、会場は「よいさ」と応えた。今年新設した同会子どもの部に所属する町内の児童約20人も舞台に立った。 初めて出演した新潟県・新発田四之町(しばたしのちょう)し組会は、地元の祭りで山車を曳く前に歌う木やりを祭りの映像とともに披露。今年が、20年に一度社殿を造り替える式年遷宮(せんぐう)の年に当たる伊勢神宮(三重県)からは、地元奉仕会員が参加した。山形県の花笠踊りと富山市の「おわら風の盆」の踊り手も特別出演し、華やかな舞で会場を盛り上げた。 下諏訪町木遣保存会長の浜章吉さん(65)は「地域の伝統を誇りに思ってもらえる催しになったと思う」と話していた。(長野県、信濃毎日新聞社)
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