来年度に医師になる医学生が2年間の初期臨床研修を受ける病院を決める「研修医マッチング」で、県内の定員充足率は前年度より6・1ポイント低下して67・1%だったことが1日までに分かった。県内25病院が計158人を募り、106人を確保したが、充足率は全国平均を8・1ポイント下回り、都道府県別順位は前年度より8位下がって24位だった。 研修医マッチングは、初期臨床研修を望む医学生と研修医受け入れを望む病院を組み合わせるシステムで、医師臨床研修マッチング協議会(東京)が行う。病院側は将来の医師確保につながることなどを期待して受け入れている。 今回、県内で定員を満たした病院は昨年度の13から9に減少。県内最多の53人を募集した信大病院(松本市)は29人にとどまり、充足率は前年度より4・6ポイント低い54・7%だった。研修医を1人も確保できなかったのは、県立須坂(須坂市)、松本市立、国立病院機構まつもと医療センター松本(以上、松本市)、安曇野赤十字(安曇野市)、市立大町総合(大町市)、昭和伊南総合(駒ケ根市)の6病院。前年度より1病院少なくなった。 県内は2009年度に実施した研修医マッチングで計125人を確保、定員充足率は83・3%に上り、全国9位になった。10年度は計112人で充足率71・3%(全国20位)、11年度は計115人で同73・2%(同16位)だった。(長野県、信濃毎日新聞社)
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