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凍霜害ナシの名は「農家の涙」 上伊那農協「味は変わらない」 

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 上伊那農協(伊那市)は、4月に凍霜害の影響を受けたナシ「二十世紀」を「農家の涙」と名付けて出荷している。「見た目は悪くても味は変わらない」とPRするため、職員がアイデアを出し合った。15~22日に上伊那、諏訪地方のスーパーなどで2千袋を完売。今月いっぱい中京や関西の市場に出荷し、総出荷量は約30トンとなる計画だ。  二十世紀は上伊那産のナシの主力品種の一つで、主に上伊那郡飯島町や箕輪町で生産。同農協によると、今年は開花時期の霜で花が凍って結実しないなどの被害が出た。今月上旬に収穫が始まったが、収穫量は例年の半分ほど。実がなっても皮の表面がざらつく「サビ」が多く見られた。  通常、サビのある実は収穫前に取り去る。今年は数が多く、来年以降の着果への悪影響を避けるため、同農協はそのまま残すよう指導。販売方法を考えた。「農家の涙」はサビが涙の痕に見えることから同農協職員が名付けた。味は変わらないことなどを説明し、ナシと一緒に客に渡すチラシも作った。  上伊那地方のAコープ4店、諏訪地方のスーパー3店では、4個入りを1袋300円前後で販売。農協職員のPR隊が販売コーナーで皮をむき、客に試食してもらった。最初は見た目を気にしても、皮をむくと納得して買っていく人が多かったという。  同農協指導販売課の鈴木明彦係長は「試食などを通じて消費者に説明することが大切。農家の努力が報われるように、今後も上伊那の果物をPRしていきたい」と話している。(長野県、信濃毎日新聞社)


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