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チームと自分のために、40代ランナー全力疾走

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 16日に始まった第62回県縦断駅伝では、前年下位チームは同じ選手が2回走れるルールを生かし、40代の3人が2日連続で走る。好成績を狙ったり、人材不足を補ったり、他チームの20代、30代の選手に交じってベテラン選手を起用する理由は各チームで異なるが、駅伝にかける情熱は3人に共通。年齢をはね返し、人一倍練習を重ねた40代はチームのため、自分のために17日も全力疾走する。  「頼みます」。初日の16日、上田市上丸子の中継点で、上水内の6区を走った中沢俊喜選手(46)が7区の榎田俊幸選手(48)にたすきをつないだ。最下位での中継だったが、「一秒でも早く、前へ前へと思って走った」。  長野市教育委員会に勤務する中沢選手は、同市大豆島小学校の教諭だった約3年前、同僚の勧めで走り始めた。長野市豊野町(旧上水内郡豊野町)在住だったことから「旧上水内郡」の特例で昨年の縦断駅伝に初出場した。  昨年の大会では17区を走ったが、チームも区間記録も最下位。今年は出勤前の午前4時から1時間ほど走り込んだ。  4月の長野オリンピック記念長野マラソンでは、2回目の挑戦で3時間を切った。チームで「一番走れている」(小林正季監督)として2区間を任された。初日は区間記録もチームも最下位で厳しい結果だったが、17日は最終22区で教員の初任地、飯田市を目指すため気合も入る。「チームの灯を絶やしたくないし、若い選手に頑張る姿を見せたい」  県縦断駅伝では前回7~9位のチームは1人、10位以下は3人まで同じ選手を2回起用できる。今回このルールに沿って2日間走るのは8チーム、15人。40代以上は中沢選手ら3人。千曲坂城の利根川裕雄選手(42)と塩尻東筑木曽の松野淳司選手(41)の2人は16日、エースが集まる4区で競い合った。  先にスタートした松野選手は後ろに迫る利根川選手の存在を感じていた。36秒あった差は11秒まで詰められたが、松野選手が先に中継。区間結果は利根川選手が2位、松野選手は5位、チームは塩尻東筑木曽が11位、千曲坂城が13位だった。17日も利根川選手と松野選手は共に21区を走る。  出場24回目の利根川選手は「自分を成長させたい」と、40歳を過ぎても県内トップレベルの力を維持する。2008年の57回大会で最優秀選手に選ばれたこともある出場13回目の松野選手は最近、体力の衰えも感じる。「目標は利根川さん」と毎晩、塩尻市の自宅近くを走り込んできた。  松野選手は「初日は目いっぱい走った。2日目も頑張ります」と誓った。(長野県、信濃毎日新聞社)


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