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霧ケ峰「火入れ」当面中止決定 実行委「安全上問題ある」

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 諏訪市郊外の霧ケ峰で4月末に起きた大規模火災で、延焼の原因となった「火入れ」(野焼き)の実行委員会は19日、市役所で開き、来年度から当面の間、火入れ事業を中止することを正式に決めた。火入れの技術や知識が不足している現状での継続は、安全上問題があると判断した。  会合で事務局を務める市の吉江徳男・市民部長は「実行委会長である市長の意向も含め、市としては中止すべきと考えている」と提案。理由として、実行委内に火入れを長く経験した人がおらず、防火態勢や実施の判断基準などの面で完全な安全性が確保できない―などとした。  市側は火入れに代わる霧ケ峰の草原維持対策について、年1回実施している雑木処理を2回に増やすことを説明。市や地元地権者らでつくる火入れ実行委の活動は当面、休止する。一方で、県内外で野焼きを実施している地域での研修を行うなど、将来の火入れ復活も視野に安全な手法の研究を続けるとした。  実行委員から中止に反対する意見は出なかったが、「将来は火入れを再開してほしい」との声も上がった。  火入れは、雑木などを燃やし草原を維持する狙いで、2005年に復活。今年は約10ヘクタールを燃やす計画だったが、火が強風にあおられて延焼した。国天然記念物の踊場(おどりば)湿原の一部を含む約220ヘクタールを焼き、長野県と近隣4県の消防防災ヘリ、自衛隊ヘリが出動する騒ぎとなった。(長野県、信濃毎日新聞社)


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