諏訪市の諏訪実業高校の生徒と地域の小学生がさまざまな「職場」で働く体験をする催し「ス実(じつ)タウン」が30日、同校で始まった。生徒による販売実習「諏実ショッパーズ」と、生徒が経営する仮想の街の職場で小学生が働く「キッズビジネスタウンすわ」を初めて同時開催。商業科と会計情報科の全生徒450人が参加し、子どもたちと一緒に働く苦労やビジネスの基本を学んだ。 規模を拡大して盛り上げようと、日程も2日間にした。初日のキッズビジネスタウンには市内などの小学5、6年生約170人が参加し、綿あめ作りや割り箸鉄砲作りなどの「職場」で働いた。タウンの中には「ハローワーク」があり、子どもたちは自由に仕事を選択。稼いだ通貨「かりん」を「銀行」で引き出し、買い物も楽しんだ。 「買いに来てください」と大声で宣伝する児童の姿も。城南小5年の奥原唯さん(11)は「風船人形とパンケーキを作った。(給料として)もらった『かりん』を使うのがもったない」。パンケーキ店の社長で同高3年の守屋遥香さん(17)は「小学生に仕入れや販売の仕組みを伝えるのは難しいけれど、仲良く働くのは楽しい」と話した。 「諏実ショッパーズ」は園芸、農産物など九つの部門に分かれ、高校生が自分たちで仕入れたシクラメンの鉢植えやネギなどを販売。訪れた一般の客でにぎわった。(長野県、信濃毎日新聞社)
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