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良寛や円空の心を彫刻に 佐久市の元教諭が初の作品展

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 中学校教諭を定年退職後、22年間にわたり仏像を彫っている佐久市伴野の岡村一雲(いちうん)さん(85)の初めての作品展「仏像彫刻の世界」が30日、佐久市猿久保の県佐久創造館で2日間の日程で始まった。江戸時代の僧、良寛や円空の生き方、人間性にひかれ、その心に迫りたいと彫刻を続けてきた。保管していた全作品約150体を展示している。  岡村さんが顧問を務める薬師寺(奈良市)参拝の会「ぬくもりの会」が企画した。千手観音や仁王像、良寛の像、円空が彫った仏像「円空仏」から発想した作品も並ぶ。  岡村さんは、佐久市中込中学校長を最後に退職。数年後に木彫の仏像制作を始めた。最初の3年ほどは仏師の指導を受け、その後は独自の表現をしている。ぬくもりの会の実行委員長、加藤春暉(しゅんき)さん(69)=佐久市中込=は「岡村流の表現は、顔立ちが整ってはいないが、愛嬌(あいきょう)があり、楽しく、岡村さんの心が表れている」と話す。  「良寛も円空もただ修行をするだけではなく、人のために尽くした」と岡村さん。県内外に円空仏を訪ねてきたが、「見ると(感動して)動けなくなる」という。妻の礼子さん(82)は「お茶や食事で呼ばないと、ずっと彫っている」と語る。  入場無料。午前9時~午後5時。12月1日は、ぬくもりの会と交流があり、東日本大震災で被災した茨城県潮来市の薬師寺別院「潮音(ちょうおん)寺」の再建費用を募る写経会(え)を、午後1時半から創造館で開く。納経料と教本で3200円。問い合わせは加藤さん(電話090・3343・7999)へ。(長野県、信濃毎日新聞社)


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