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県内2国立病院で入札不調 小諸・松本、病棟建設遅れも

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 独立行政法人「国立病院機構」の小諸高原病院(小諸市)の病棟新築、改修などの工事と、松本病院(松本市)と中信松本病院(同)を運営する同機構まつもと医療センター(同)の新病棟建設工事が、落札業者が決まらない「入札不調」に陥っていることが30日、分かった。いずれも再入札の時期は未定で、完成時期は当初予定より大幅に遅れる可能性もある。  同機構では2013年度上半期(4~9月)に入札を実施した全国の25病院の建築工事のうち、84%に当たる21病院で入札不調に陥っている。建設業界の人手不足と人件費上昇が続き、建設会社が低価格での受注を敬遠。各社の提示額が想定していた落札予定価格を上回り、入札が成立しなかった。  建設現場の技能労働者(熟練工)の高齢化に加え、東日本大震災の復興需要や防災事業の拡大が影響しており、公立学校や高速道路でも入札不調が起きている。建設業の人手不足は、景気対策のための公共事業や、病院や学校など生活密着型の施設整備の制約になりそうだ。  小諸高原病院は、1964(昭和39)~71年に建築されて老朽化した病棟3棟を解体・新築したり、改修したりする工事の一般競争入札を8月に公告し、9月に開札した。応札はあったが、提示額が落札予定価格を上回り、契約は成立しなかった。建物本体に先立ち、電気設備工事と空調など機械設備工事の入札もしたが、こちらも不調だった。  国立病院機構は今後の対応について、入札参加資格を緩和して再度入札を行うことを検討しているが、「実施時期は未定」としている。15年度末までを予定していた工事の完了が「16年度以降に遅れる可能性がある」としている。  まつもと医療センターは、松本病院と中信松本病院の機能を松本病院に一体化させ、病院名を「まつもと医療センター」とする計画で、新病棟建設の入札を9月下旬に実施。しかし、入札額が落札予定価格を大きく上回り、2回目の入札で全社辞退となって、入札不調に陥った。  同センターは現在、国立病院機構本部と対応を検討中で、再入札の時期は未定。当初は10月着工、来年6月完成の予定だったが、スケジュールは大きく遅れる見込みだ。(長野県、信濃毎日新聞社)


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