リニアＬ０系で試乗再開へ　ＪＲ東海、2014年中に有料で

　ＪＲ東海は、山梨リニア実験線（山梨県、長さ４２・８キロ）で一般希望者を対象に超電導リニア新型車両Ｌ０（エルゼロ）系の有料体験乗車を２０１４年中に始める方針を固めた。８月末に完成した延伸区間を含め、Ｌ０系を利用した走行試験が順調に進んでおり、１年後の来年１２月までの一般試乗開始を目指す。 　実験線は１９９７年に完成した先行区間（１８・４キロ）で走行試験を続けるとともに、２００７年４月までの９年間、無料試乗会を行い延べ１４万６千人が最高時速５００キロのリニアの世界を体感した。その後、実験線の延伸工事などに伴い試乗会を中断していた。 　Ｌ０系は、以前の試験車両よりも車内空間を広げ、乗り心地を向上させた「営業線仕様」で現在、実用化に向けた最終点検を重ねている。延伸された実験線では片道で時速５００キロ走行が約１分３０秒可能だ。一般向けの体験乗車は走行試験の合間となる土日曜日などに行う方向で、有料とする。 　ＪＲ東海が長野県を含む東京―名古屋間で１４年夏の事業着手を目指すリニア中央新幹線の開業時（２０２７年目標）には、実験線は営業線として同新幹線の一部として接続される予定だ。（長野県、信濃毎日新聞社）