オーケストラと友に音楽祭　５周年祝う「歓喜の歌」

　飯田市を中心会場とするクラシック音楽の祭典「オーケストラと友に音楽祭」の５周年を記念し、ベートーベンの交響曲第９番の演奏会が１５日、飯田市の飯田文化会館で開かれた。飯田交響楽団の団員８２人の演奏に加え、公募で集まった飯田下伊那地方の中学生から８０代までの男女計２３９人による「歓喜の歌」が観客を魅了した。 　演奏会は飯田交響楽団の創立２０周年も兼ねて開催。楽団と合唱団員は昨年１１月から練習を重ねてきた。 　演奏が終わると、約１２００人の観客は「ブラボー」などと歓声を上げ、大きな拍手を送った。鑑賞した飯田市の会社員女性（４８）は「合唱団の迫力ある歌声に圧倒された」と話した。 　合唱団に参加した同市東和町の看護師宮下典子さん（３９）は終了後、「第９を歌うチャンスは二度とないと思い参加した。会場全体で感動を共有できたと感じた」と興奮した様子だった。 　演奏会実行委員長の矢高仰児さん（８５）は「一般市民の合唱は重厚で素晴らしかった。５周年にふさわしい演奏会になった」と話していた。（長野県、信濃毎日新聞社）