2015年3月の北陸新幹線(長野経由)の金沢延伸を県内経済の振興につなげる官民組織「新幹線延伸を活用した経済活性化協議会」と沿線自治体などは18日、長野市で会合を開き、新設の飯山駅を含む県内新幹線5駅の15年度の年間利用者数を、12年度比で約80万人増やして約610万人とする目標を示した。JR東日本が延伸後の路線表記とした「北陸新幹線(長野経由)」の定着へ、県や自治体、経済団体などが積極的に使用していくことも確認した。 各駅の利用者数の目標は、軽井沢、佐久平、上田、長野の4駅は15年度の1日の利用者数を12年度に比べ10~13%増やし、飯山駅は1300人とした=表。上越新幹線や航空機からの利用者の移行、北陸や関西方面からの入り込み増などを見込み、県企画部が5駅の利用者数を現在の年約530万人から約80万人増えると試算。これを参考に、沿線の県地方事務所ごとに設けた市町村や観光関係者らの会議などで目標を設定した。 沿線自治体による新幹線を利用した誘客の取り組みで、千曲市は富山空港(富山市)を利用して戸倉上山田温泉に外国人観光客を呼び込むことを重視していると説明。信州・県観光協会(長野市)は、延伸開業をPRするために考案した「新・新幹線時代」のロゴマーク=写真=を公表、出席者に活用を勧めた。 「北陸新幹線(長野経由)」の表記活用は、長野商工会議所会頭時代に、名称に「長野」を残す活動を進めた加藤久雄長野市長が「書類などに積極的に使ってほしい」と提案、出席者の賛同を得た。(長野県、信濃毎日新聞社)
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