長野市教育委員会は20日、市立中学校の男性教諭が、同校で教科担当をした生徒延べ873人の成績の記録を入れたUSBメモリー1個を紛失したと発表した。情報流出などの被害は確認されていないという。 市教委学校教育課によると、教諭は18日朝、袋入りのUSBメモリーを上着のポケットに入れて自家用車で出勤した。校内の駐車場でジャンパーに着替えた際、USBもジャンパーのポケットに移し替えた。昼食後、USBがないことに気付き、職場や自宅などを探したが見つからず、19日朝に校長に報告した。教諭は20日、長野南署に遺失届を提出した。 USBは教諭の所有で、2003、08、09、10、12、13年度に同校で教科担当をした在校生と卒業生のテストの点数や通知表の情報が入っていた。同校では、個人情報を校外に持ち出す際、記録簿に記載し、校長の決裁を受けた上でUSB本体やファイルにパスワードを用いることになっているが、この教諭はいずれも行っていなかった。市教委は今後、なぜ学校から持ち出したのか、説明を求めるという。 同校は今後、生徒や保護者に説明、謝罪する予定。市教委学校教育課は「情報漏えい防止の徹底を指導する」としている。(長野県、信濃毎日新聞社)
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