長野市の善光寺で21日未明、善光寺如来が年を越す恒例の儀式「御越年(ごえつねん)式」があった。白装束に身を包んだ善光寺浄土宗一山の僧侶13人が天下太平や五穀豊穣(ほうじょう)を祈った。 消灯した境内を月明かりが照らす午前0時ごろ、本堂近くの御供所(ごくしょ)に僧侶らが集合。室内で1時間余、無言の「秘儀」を行い、外から見る障子には、ろうそくの明かりで僧侶らの影が浮かび上がった。 1時半すぎ、白装束の僧侶らは列をなして本堂へ移動。善光寺大勧進の滝口宥誠(ゆうじょう)副住職と天台宗一山の僧侶5人も加わり、法要を営んだ。2時10分すぎ、雪が強まる中、僧侶らは本堂を出て、境内の東西南北の物陰にお供えの餅「おからこ」を置く「四門固(しもんがた)め」をした。4時半ごろ、鐘楼の鐘が鳴り、式の終わりを告げた。(長野県、信濃毎日新聞社)
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