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事故現場、空から撮影 カメラ搭載の無線操縦装置を開発

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 県警交通指導課交通鑑識班長の青沼正悟さん(44)=警部補=がデジタルカメラを搭載したヘリコプター型無線操縦装置「マルチローター」を開発し、県警は2014年度から交通事故、事件の捜査に本格的に導入する。県警によると、同種の機器の交通捜査への導入は全国初。県警は4台分の製作費など関連費用500万円余りを県の14年度一般会計当初予算に要求した。  マルチローターは直径約80センチの大きさで、6個のローター(回転翼)で飛行。リモコンで操縦し、搭載したデジタルカメラのシャッターも切れる。衛星利用測位システム(GPS)機能もあり、撮影位置を正確に把握できる。  交通捜査で必要になる現場の見取り図は現在、巻き尺などで現場を計測し作っているが、マルチローターがあれば、上空から撮影した写真データを取り込むことでより正確な見取り図を作ることができる。鳥瞰(ちょうかん)図の作成も可能。災害発生時、人が入れないような現場の撮影にも利用する。  青沼さんは、長野市三輪5の市道で2011年11月に少年が車で少女2人をはね、うち1人を引きずって殺害した事件で鑑識を担当。事件は裁判員裁判となり、一般の裁判員に対して少年の殺意を立証するため現場の状況を分かりやすく説明することが求められた。その際、「写真のほうが正確でより分かりやすく説明できるのではないか」と思ったという。  その後、中学時代からの趣味という無線操縦装置の技術を応用し、上空から写真撮影ができる機器を検討。市販のマルチローターにカメラ台を取り付け、撮影のため水平飛行ができるよう工夫し、今年1月から試験的に使ってきた。青沼さんは「事件、事故が発生すれば、すぐに飛ばして現場の写真が撮れる。より正確な情報を把握し、捜査に生かしたい」と話している。(長野県、信濃毎日新聞社)


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