帰省や観光で年末年始を県内で過ごす人たちの入り込みが２８日午前、始まった。最大で９連休と長期休みが取りやすい日程のため、長く滞在する人も目立つ。県内の駅などは大きな荷物を持った親子連れや観光客らであふれ、家族らが笑顔で出迎えていた。
松本市の松本駅には、帰省客や北アルプスへの登山者らが次々と降り立った。広島県福山市から夫、２人の娘と共に東御市の実家に帰省する主婦鈴木めぐみさん（３２）は、改札口で姉夫婦に迎えられた。１月５日まで滞在予定で、「９連休となり、こんなにゆっくり過ごせるのは珍しい。家族みんなでおせちやお雑煮を食べたい」。大阪府松原市から山岳会仲間の男女４人で北ア登山に来た会社員楠瀬恵里子さん（３５）は「雪の常念岳に初めて登りに来ました。松本でおそばも食べたい」と話した。
長野市のＪＲ長野駅も混雑した。１人で同市の祖父宅を訪ねようと降りた都内の中学１年野中宗近君（１２）は「温泉に行ったり宿題をしたりしたい。今日はごろごろしようかな」。出迎えた祖父山本秀行さん（７７）は「中学生になると部活や勉強が忙しくてなかなか会えないので、うれしさはひとしお」と語った。１歳と３歳の女児２人と帰省した千葉県市川市の会社員庭野恵梨香さん（２３）は１週間ほど滞在予定。保育料などで家計は厳しく、景気の回復もあまり実感できないというが、「年が明けたら頑張るためにもしっかり休みます」。
ＪＲ東日本長野支社によると、長野新幹線は２８日朝の便を中心に、下りの指定席はほぼ満席状態。ただ長期連休に伴う帰省の分散化からか、午前中は自由席に空席が目立った。下りのあずさ、スーパーあずさの指定席の予約は３０、３１日がピークで、東京発が午前１０時から午後１時までの列車はほぼ満席という。
県警交通管制センターによると、２８日午前９時ごろ、チェーン規制のため上信越道信州中野インターを先頭に約２キロの渋滞が発生したが同１１時ごろに解消した。正午現在、一般道に目立った渋滞はない。（長野県、信濃毎日新聞社）
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最大９連休、信州楽しんで 入り込み始まる
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