木曽谷各地で4日、同時刻に白い煙を空に上げる「のろし上げ」があった。午後になると風が出やすいこともあり、今年はこれまでの正午から午前10時半に時間を早めて実施。塩尻市奈良井から木曽郡南木曽町までの25カ所で白煙が立ち上った。 木曽谷の連帯感を高める狙いで、まちづくりに取り組む団体やNPOなどでつくる「木曽谷狼煙(のろし)あげ連絡会」が主催し8年目。南木曽町の妻籠城跡には同町の財団法人「妻籠を愛する会」の会員ら約20人が集まり、ほら貝の合図でのろし上げを始めた。会員らはドラム缶にコウヤマキなどの葉を次々と投入。約30分間、白い煙を空へと上げ続けた。 妻籠城跡は高台にあり、岐阜県中津川市との境にある馬籠峠など、近くののろしも見ることができた。同会の小林俊彦理事長(84)は「今年は本当に調子よく上がった」と満足そうに煙を眺めていた。(長野県、信濃毎日新聞社)
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