「富嶽三十六景」全46作ずらり　須坂で富士山世界遺産記念特別展

　江戸時代の浮世絵師葛飾北斎の風景版画「富嶽三十六景」全４６作品を並べた特別企画展が、須坂市穀町の田中本家博物館で開かれている。昨年６月に富士山が世界文化遺産に登録されたことを記念し、新年に合わせて企画。さまざまな場所から望む富士山が楽しめる。２月１７日まで。 　「赤富士」の名で知られる「凱風（がいふう）快晴」、せり上がる巨大な波と揺れる舟、遠方に富士山を描いた「神奈川沖浪裏（なみうら）」、諏訪湖越しに見る富士山を描いた「信州諏訪湖」などがある。所蔵している上高井郡小布施町の北斎館から全作品を借りた。 　「大胆で面白い構図が見られ、風景の中から当時の生活の様子が楽しめます」と田中本家博物館学芸課長の田中和仁さん（３８）。旅行中に訪れた東京都世田谷区の子田（こだ）聖子さん（４７）は「有名な絵もあるが、他にもこれだけいろいろな富士山の絵があるのだと知ることができた」と話していた。 　午前１０時～午後３時半。火曜休館。入館料は大人８００円、中高生３５０円、小学生２５０円。問い合わせは同館（電話０２６・２４８・８００８）へ。（長野県、信濃毎日新聞社）