ぶつけ合う山車、威勢よく　小諸で県無形文化財「道祖神祭り」

　小諸市御影新田の御影区で７日夜、県無形民俗文化財に指定されている「御影新田の道祖神祭り」があった。「行くぞー」の掛け声とともに子どもを乗せた２台の山車が激しくぶつかり合い、いてつく夜に住民の熱い声援が響いた。 　祭りは江戸時代から３００年余り続くとされる。午後６時ごろ、それぞれ地元の小学４～６年生約１０人を乗せた高さ約５メートルの山車が集落東側の上宿（かみじゅく）と西側の下宿（しもじゅく）を出発。途中、子どもたちが山車の上から菓子やミカンをまき、住民らが取ろうと手を伸ばした。 　御影コミュニティセンター前で２０メートルほど離れて向き合うと、大人たちに押されて勢いがついた山車が「ガシャーン」と音を立てて何度も正面から衝突。数百人の見物人は「頑張れ」と声を上げ、山車の上の子どもたちも興奮した様子で「楽しい！」と叫んだ。 　母親らと見ていた地元の土屋恵真ちゃん（２）は「かっこいい。乗ってみたい」と目を輝かせていた。（長野県、信濃毎日新聞社）