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諏訪湖のワカサギ生息数回復せず 平均体重は前年の3倍超

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 県水産試験場諏訪支場(諏訪郡下諏訪町)は、諏訪湖のワカサギ生息数の今季最後の調査結果をまとめた。昨年8月時点で前年の約4分の1だった推定生息数は回復せず、12月も約744万匹と夏と同じ傾向だった。一方で1匹当たりの平均体重は前年の3倍超で、成熟度も高い。諏訪湖漁業協同組合(諏訪市)は「産卵時期が早まる可能性がある」として、今年の採卵作業の前倒しを検討している。  諏訪支場は諏訪湖が凍結する時季を除いて月1回、同じ場所で魚群探知機を使って調査している。昨年8月の推定生息数は約2750万匹と前年より大幅に減少。9月以降も前年水準を下回って推移した=グラフ。  例年12月はワカサギの生息場所が偏り、探知機に映るワカサギも減る傾向にある、と諏訪支場。「もっと多くのワカサギがいるとみられるが、前年より数が少ないのは間違いない」とする。  一方、投網を使った昨年12月の調査で、1匹当たりの平均体重は3・44グラムと前年(1・08グラム)の3倍超。体長も7・52センチと前年(5・2センチ)を上回り、約8割がふ化から2年目以上の大型魚だった。諏訪支場は、1年目に生殖機能が成熟せずに産卵を持ち越した大型魚が多く、昨年ふ化した稚魚が食べられたことなどが生息数減少の原因とみている。  諏訪湖漁協は今春に産卵する親魚を保護するため、今季の投網漁を昨年12月下旬に打ち切った。魚が大きく1匹当たりの卵の数は増える可能性がある上、成熟が早いため、藤森貫治組合長は「(産卵で諏訪湖への流入河川をさかのぼる)遡上(そじょう)のピークが例年より早い3月上旬になる可能性もある」と指摘。「採卵に向けた準備を急ぎたい」としている。(長野県、信濃毎日新聞社)


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