連合長野(中山千弘会長)は17日、松本市で地方委員会を開き、企業労働者の賃金体系全体を底上げするベースアップ(ベア)を5年ぶりに要求し、月給ベースで9500円を目安に賃上げを求める2014年春闘方針を決めた。来月5日に県経営者協会に申し入れ、県内の労使交渉が本格化する。 要求額の内訳は、年齢が一つ上がるごとに自動的に賃金が上がる「定期昇給(定昇)」に相当する賃金カーブ維持分として4500円、ベア分として5000円。 年齢別の「到達水準」とする目標額を13年春闘より3千~6千円高くし、▽25歳20万8千円▽30歳24万3千円▽35歳27万6千円▽40歳30万5千円と定めた。男女間の賃金格差是正や、パートや派遣社員の処遇改善に向けて企業内の最低賃金協定の締結を進めることなども盛り込んだ。 中山会長はあいさつで「4月に消費税増税が待ち構えており、この部分を吸収する賃上げがなければ間違いなく世の中は混乱する。さらに財布のひもは固くなることを経営者は考えてほしい」と強調。「この春闘は月給の引き上げにこだわることを徹底的に考えてもらい、戦ってほしい」と呼びかけた。(長野県、信濃毎日新聞社)
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