下諏訪町出身で、コソボフィルハーモニー交響楽団首席指揮者の柳沢寿男さん(42)が18日、長野市で3月に開く震災追悼・復興支援コンサートの合唱練習を初めて指導した。東日本大震災と県北部地震から3年を迎えるに当たり、モーツァルトの「レクイエム(鎮魂歌)」などを演奏する。県内外から集まった合唱団員約230人が、練習会場の市篠ノ井市民会館で思いを込めた歌声を響かせた。 レクイエムは、晩年のモーツァルトが起死回生への思いを込めた曲とされる。柳沢さんは練習で「希望を感じられる音色にしましょう」などと呼び掛けながら細かく指導。「被災地のために何かせずにはいられない気持ちを演奏で表現したい」と話した。 合唱団は公募で282人が参加し、プロのオーケストラの演奏に合わせて声楽家とともに歌う。長野市出身で、順天堂大1年の丸山佳穂さん(19)=千葉県=は「柳沢さんの指導で全体の流れが分かってきた」と笑顔を見せた。 コンサートは3月9日午後2時から同市若里のホクト文化ホール(県民文化会館)で開く。全席自由で3千円(大学生以下は千円)。県文化振興事業団と八十二文化財団が主催し、信濃毎日新聞社、信毎文化事業財団などが共催する。申し込み、問い合わせはホクト文化ホール(電話026・226・0008)へ。(長野県、信濃毎日新聞社)
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