Quantcast
Channel: 信濃毎日新聞
Viewing all articles
Browse latest Browse all 7401

八角三重塔の精密模型、温泉施設に 上田の宮大工・西島さん制作

$
0
0

 上田市別所温泉にある国宝・安楽寺八角三重塔を高さ約14分の1に縮小した模型が、近くの市営日帰り温泉施設「あいそめの湯」のラウンジに展示された。制作したのは2010年に98歳で亡くなった地元の宮大工西島敏雄さん。近くの山極内科医院の待合室に飾っていたが、山極洪紹(ひろつぐ)院長(73)が「より多くの人に見てほしい」とあいそめの湯に寄贈した。  西島さんの孫で大工の幸夫(ゆきお)さん(46)=上田市八木沢=によると、西島さんは信濃国分寺(上田市国分)の仁王門建築や本堂屋根の改修を手掛け、1980(昭和55)年に国の「現代の名工」に選ばれた。八角三重塔の模型は「若い弟子たちに構造を知ってほしい」と、10年以上前に3年ほどかけて一人で作ったという。高さ1・33メートルで、ヒノキの木を中心に使って実物を精密に再現している。亡くなる1~2年前、主治医だった山極院長に贈った。  実物と同じように見上げられるように、西島さんの長男紀久雄さん(69)=同市別所温泉=が作った高さ1・1メートル余の台座に模型を置き、あいそめの湯が用意した透明なケースで覆った。お披露目をする祝賀会がこのほど開かれ、西島幸夫さんや山極院長らが出席した。  八角三重塔は鎌倉時代末期の建立とされ、高さは18・75メートル。52年に松本城(松本市)とともに県内で初めて国宝に指定された。(長野県、信濃毎日新聞社)


Viewing all articles
Browse latest Browse all 7401

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>