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「松本一本ねぎ」原種守ろう 採種組合、優良系統開発にめど

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 江戸時代には栽培が始まっていたとされる松本市の伝統野菜「松本一本ねぎ」の採種組合が、5年がかりで優良な系統を選抜し、軟らかさや甘さ、形など本来の特長を持った大小2系統の開発にめどを付けた。一部で他品種との交雑が進み、品質に影響が出かねないとして、2009年から信州大農学部(上伊那郡南箕輪村)の協力を得て作業を進めていた。  採種組合によると、一本ねぎの畑の周辺で、花が咲いたまま放置されている他品種のネギが交雑の主な要因。「ねぎぼうず」の形が良く、1本の茎が真っすぐ伸びた一本ねぎの形状への影響が懸念されていた。採種組合の青木秀夫組合長(71)=松本市=らは、原種を守りたいとして市の補助を受けて優良系統の選抜を始めた。  信大農学部の大井美知男教授らの助言を基に、青木組合長の畑の一本ねぎ5千本から優良な160本を選び、交雑を防ぐためにハウスで栽培。自家受粉で種を作り、次の世代を育てる作業を繰り返して選りすぐった。  その結果、標準的な大きさと、少し大きめの2系統に絞り込むことに成功。今年はこれらの種を増やす栽培に移り、再来年には生産者に種を売ることができる見通しとなった。  一本ねぎは味わいだけでなく、栄養にも優れているとの研究結果があるといい、全国的な知名度も高まっている。青木組合長は「次世代に昔ながらの原種をつなぐ基礎ができた」と意気込んでいる。(長野県、信濃毎日新聞社)


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