長野市消防局と須坂市消防本部が、火災や救急搬送などの通報を受けたり出動の指示を出したりする通信指令システムの統合を検討していることが22日、分かった。ともにシステムが更新時期を迎えており、システムを共同運用することで経費節減ができるほか、国の財政支援も手厚くなる。2016年秋の運用を目指す。 システムの統合は、指令に使う機器を長野市消防局にまとめて整備し、須坂市消防本部と共同で運用する方向で検討。長野市消防局によると、別々にシステムを整備すると概算で計約17億円かかるが、まとめることで1億円程度節約できる。別々に整備するよりも国の財政支援が手厚くなり、費用の7割程度を国費で賄える可能性もあるという。 火災や救急は現在、管轄地域の境界付近からの通報でも別々に対応している。統合後は、通信指令室を置く長野市消防局に須坂市消防本部の職員も詰め、同本部管内の通報に対応する。 長野市消防局の越正至次長は「年度内に方向性を出していきたい」としている。 長野市消防局と須坂市消防本部は、東北信地域のほかの5消防本部とともに無線のデジタル化に共同で対応。中継基地や端末などを15年度末までに一括して整備する。(長野県、信濃毎日新聞社)
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