伝統野菜で恵方巻き作り　須坂の井上小児童、東北東向きがぶり

　須坂市井上小学校（２６７人）で３０日、伝統野菜など地元産食材を使った恵方（えほう）巻きを作る教室があった。市内の飲食店経営者らでつくる実行委員会が地元食材を知ってもらい、地産地消を進めようと企画した。児童たちは、願い事をしながら自分で作った恵方巻きを頬張った。 　毎年節分の時期に合わせて市内の小学校で開いており、６回目。須坂の伝統野菜「八町きゅうり」、「村山早生牛蒡（わせごぼう）」をはじめ、紫米、卵、かんぴょう、シイタケなど、のり以外の食材は全て地元産だ。児童たちは、実行委のすし店の店員らから手ほどきを受け、紫米の上に具を並べて巻いていった。 　完成後は体育館に集まり、今年の恵方（縁起がいい方角）の東北東を向いて一斉にがぶり。５年生の竹村仁紅（にこ）さん（１１）は「家族が長生きすることと、テストでいい点を取ることをお願いした。おいしかった」と喜んでいた。 　実行委代表のすし店経営、牧克也さん（３７）＝須坂市東横町＝は「子どもたちの笑顔を見るとやりがいを感じる。お父さんやお母さんに伝統野菜のことを教えてあげてほしい」と話していた。（長野県、信濃毎日新聞社）