太田水穂(1876~1955年)ら多くの歌人を輩出した塩尻市で2日、「第19回短歌の里百人一首大会」(市、市教委主催)が開かれた。県内各地から会場の原新田公民館に集まった92人が、畳の上で真剣な表情で向かい合い、熱戦を繰り広げた。 「競技かるた」では、小学生以上の75人が初級、中級、有段者に分かれて1対1で対戦。参加者は身を乗り出すように構え、上の句が読まれると、素早く札を打つ音が会場に響いた。初めて参加し、中級で優秀賞となった長野日大高1年の大日方優喜さん(16)=長野市川中島町=は「札を思い切り払うのが楽しい。勝ちにこだわって勝負できた」と話していた。 対戦前には、元かるたクイーンの渡辺令恵(ふみえ)さんらが模範を披露。小中学生らが4、5人のチームになり、取った札の枚数を競う「ちらし取り」もあった。 塩尻短歌館の奈良井のり子さん(61)は「年々、参加者のレベルが上がっている。大会が盛んになるのに合わせ、さらに短歌に親しんでほしい」と期待していた。(長野県、信濃毎日新聞社)
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