日本海の低気圧に向かって南から暖かい空気が流れ込み、県内は2日も北部、中部を中心に気温が上昇した。県内30観測地点のうち、上田(17・8度)など17地点で今年の最高気温を記録。各地で3月下旬から4月中旬並みの暖かさとなり、観光地では上着を脱いで歩く人もいた。 最高気温が15・0度と平年を10・2度上回った松本市。母や子ども2人と松本城公園を訪れた同市中条の酒井美如(みゆき)さん(28)は「例年寒さが本格的な時季なのに春のよう」と、元気に走り回る子どもの上着を脱がせていた。 一方、最高気温が12・6度に上がった上水内郡信濃町では、スキー場営業スタッフの額田健一さん(43)が「雨が降ったり、気温が上がったりで雪の状態はあまりよくない」。例年2メートル以上はある積雪が、現在は1・5メートルほど。滑走自体に問題はないが、「本来の寒さに戻って」と願っていた。 8、9日に「いいやま雪まつり」を開く飯山市の会場では、解けた雪が夜の寒さで凍ってスコップが刺さりにくい状態に。雨が降った大町市では、平地区子ども会育成協議会がこの日の雪上大運動会の会場を体育館に変更した。 長野地方気象台によると、県内は3日も南から風が入りやすい気圧配置。予想最高気温は長野10度、松本15度など、各地で4月上中旬並みの暖かさになる見通し。ただ、4日には冬型の気圧配置に戻って気温は下がる。(長野県、信濃毎日新聞社)
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