14日からの豪雪で損壊した県内のパイプハウスなどの農業生産施設が、上田市や上伊那郡中川村など58市町村で3634棟に上ったことが18日、県農政部のまとめで分かった。被害報告がない市町村もあり、規模はさらに膨らむ見通しだ。 県農政部によると、ハウス内の野菜や花き、果樹の作物被害も確認されたほか、積雪のため生乳の収集ができず一部の生乳は廃棄された。10広域圏別の農業生産施設の被害は、佐久が1323棟と最多で、諏訪629棟、上小546棟と続いた。市町村別の最多は上田市の366棟。 鉄道では、JR中央東線の特急あずさ、スーパーあずさが終日運休した。JR東日本によると、運転再開の見通しは立っていない。18日朝から運転を再開した飯田線に乱れはなかった。長野新幹線もほぼ通常運行した。しなの鉄道は一部列車が小諸―軽井沢間で運休、部分運休した。高速道路では、上信越道坂城―佐久インター間が18日午後11時現在で通行止め。 16日から北佐久郡の軽井沢町、御代田町で、17日から佐久市で除雪や救援に当たっていた陸上自衛隊松本駐屯地(松本市)所属部隊は18日、全ての活動を終了。軽井沢町と御代田町は同日、国道18号で立ち往生していた車の運転手らを受け入れていた避難所を閉鎖した。 一方、アルピコ交通(松本市)は19日の松本―新宿間の高速バスについて、山梨県内の国道で除雪が間に合わず、高速道路の迂回(うかい)路が確保できないとして、松本発午前4時20分~午後0時20分の計14便、新宿発午前6時、午後3時50分~午後7時50分の計10本の運休を決めた。 佐久市と下伊那郡天龍村では孤立世帯がある。(長野県、信濃毎日新聞社)
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