県内交通網がまひするなど、住民生活に大きな被害をもたらした豪雪の降り始めから、21日で1週間となる。県内では、20日から通常運行に戻ったJR中央東線の特急あずさなどは同日、大きな遅れはなく順調に運行した。交通網が復旧し、孤立集落が解消される一方、生活道路の除雪は進まず、休校を続ける学校もあるなど、影響はなお残っている。 県危機管理部のまとめで最大1市1町4村に約300人いた県内の孤立状態は、20日までに解消された。 20日までに除雪作業中の事故などで3市村の3人が死亡、9市町村の12人が大けがを負った。県は佐久市などの除雪のため、15、16日に自衛隊に災害派遣を要請。県内高速道や幹線道路でも通行止めが相次ぎ、北佐久郡軽井沢町の国道18号や茅野市、諏訪郡富士見町の国道20号などでは車両数百台が立ち往生した。 県農協中央会の20日までのまとめだと、パイプハウスなど農業施設の損壊は、佐久や諏訪地方などで4千棟以上確認されており、今後、さらに広がる可能性がある。県内の学校は21日も公立4校(高校3校、特別支援学校1校)、私立3校(中学校、高校など)が休校する。学校周辺の道路の除雪作業が終わっていないなどの理由。 また、県教委は20日、大雪の影響で大学受験を断念せざるを得なかった高校生がいるとして、主に関東地方、中部地方の39大学に、伊藤学司教育長名で「受験機会の確保」「受験生への情報提供」などを求める依頼文を送った。(長野県、信濃毎日新聞社)
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