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Channel: 信濃毎日新聞
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豪雪後の週末、屋根の雪や雪崩に警戒を

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 豪雪に襲われた県内各地で週末を迎え、市街地で落雪の危険を呼び掛ける動きが出ている。長野地方気象台によると、県内は週末、冬型の気圧配置に覆われて北部の一部を除き晴れる予報のため、日中は晴れて屋根の大量の雪が解けて通行人らの頭上に落ちる危険性がある。週明けの24日からは、最高気温、最低気温とも平年並みか、平年より高くなる見込みで、県内の山岳、スキー場は雪崩への警戒も必要になってきた。  建物の屋根の上に分厚い雪が残る松本市街地は21日、晴れて日差しが注ぎ、屋根にできたつららから水が垂れた。店舗などの屋根からの落雪に注意を促す掲示が目立った。  中町通りでは、飲食店や漆器店などが店先に注意を促す掲示を出した。縄手通りにあるそば店の脇には「頭上御(ご)注意!!」と書かれた段ボール紙が掛けられた。  着物の端切れを扱う店の店員保高恵美子さん(54)は、「やねの雪あぶないです」と書いた紙を20日に店先に設置。「商店街に来る人はできれば真ん中を歩いてほしいが、両側に店が並んでいるからね」と心配した。  こうした事態を受けて松本市はホームページで、通学路などでの屋根からの落雪、つららの落下に注意するよう呼び掛けている。市危機管理課は「屋根の雪は取り除くことはできない。来週は気温が上がると聞くので、十分に注意してほしい」と話す。  佐久市の中込商店街でも、落雪注意や転倒注意を呼び掛ける看板が出ている。ブティック経営の渡辺幸江さんは所有する2階建てビルの前のベンチに「落雪危険通行止」と書いた段ボールを置いている。ビルは北向きで、温度が上がらず、21日にも屋根の雪がたまったままだ。「雪が落ちてお客さんがけがをしたら一大事」と話した。  隣接する小諸市は、防災行政無線で、屋根からの落雪や雪崩に注意するよう連日、数回呼び掛けている。  大勢の参拝客が訪れる長野市の善光寺は今月最初の大雪後の9日から、山門(三門)の下を通行止めにし、本堂への出入りは迂回(うかい)するよう指示する看板を設置し、門周辺にはカラーコーンを置いた。善光寺事務局は「雪が多い年は必ず山門の下を通行止めにしている。今年は積雪量が多いので、まだしばらく通行止めになりそうだ」としている。  山岳地帯には雪崩の危険が高まっている。北アルプス南部地区山岳遭難防止対策協会(遭対協)の山口孝救助隊長(66)は「半端ではない大雪が降ったため、予想だにしない雪崩が起こることが考えられる。登山は極力控えてほしい」とし、「雪山だけではなくスキー場でも雪崩に警戒が必要だ」と呼び掛けている。  南佐久郡川上村のシャトレーゼスキーリゾート八ケ岳は今回の大雪で120センチ以上の積雪があった。開放していない急斜面のコースやコース外では「表層雪崩が起きるかどうか未知数」(同スキー場社員)で、コースを区切るロープなどが雪に埋もれたままになっている場所もある。この週末から、絶対にコース外に出ないよう場内の放送で呼び掛ける。(長野県、信濃毎日新聞社)


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