今月14日からの大雪の影響が残る小諸市で23日、東京都世田谷区の高校3年山田健太郎さん(18)の呼び掛けに応じた関東地方の高校生や社会人計30人がボランティアで雪かきをした。1週間以上たっても市民の外出を妨げていた雪を片付け、高齢者らから喜びの声が聞かれた。 「テレビで見るより雪が多い感じ」。小諸市東雲の小野山玲子さん(80)宅で作業をした男女5人は、玄関前から表の通りまで20メートルほどの通路を見て驚いた様子。黙々とスコップを動かし、深さ30センチほどの雪は1時間ほどで片付き、玄関前まで車が入れるようになった。 小野山さんの夫清さん(90)は週2回、迎えの車で市内のケアセンターに通っているが、大雪以降は車が玄関まで入れずに通所をあきらめていた。玲子さんは5人に「こんなにありがたいことはない。まさか東京からボランティアが来てくれるとは思わなかった」と感謝していた。 山田さんは今回の豪雪被害を知り、17日にウェブサイトを作ってボランティアを募集。知人のつてで小諸市に雪かきの要望があると知って行き先を決めたという。この日午前5時半に貸し切りバスでさいたま市を出発し、同10時半ごろ小諸市に到着。市職員や市社会福祉協議会から情報を得て、小諸厚生総合病院や懐古園などでも作業した。 東日本大震災被災地でもボランティア活動をしたという山田さんは、「災害などで困っている方を見たとき、常に自分がどう関われるか考えている。力になることができて良かった」と話していた。 この日は北佐久郡軽井沢町でも、町などが募集した雪かきボランティアに町外の10人が参加。町社協によると、長野市や松本市の青年会議所メンバーも駆け付けた。町社協は「高齢者などから寄せられた雪かきの要望はこの土日曜日で解決した。ボランティアに感謝したい」と話していた。(長野県、信濃毎日新聞社)
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