県警は25日、県警の警察官を名乗る男や女の声で、銀行口座のキャッシュカードの暗証番号や預金残高を教えるよう求める不審電話が岡谷、諏訪、茅野市で少なくとも48件かかってきたと明らかにした。岡谷、諏訪、茅野署は同日、特殊詐欺の可能性が高いとして、3市の防災無線などで注意を呼び掛けた。現金の要求はなく、被害は確認されていない。 岡谷署によると、同日午前9時から午後2時までに、不審な電話を受けた、との通報が約20件寄せられた。電話は、県警の「オダギリ」や「ゴトウ」、岡谷署生活安全課の「コバヤシ」を名乗ったという。 岡谷市の民家に警察官を名乗って電話してきた人物は「犯人を捕まえたら、あなたの通帳が見つかった」と話した。家の人が「通帳は手元にある」と答えると、この人物は「犯人が偽造した可能性がある。金を引き出されないよう、口座を凍結した方がいい」と話し、キャッシュカードの暗証番号を教えるよう求めたという。 県警捜査2課と千曲署によると、千曲市内でも25日午前10時から午後3時までの間に、いずれも男の声で「県警のイシダ」などとかたった不審電話の届け出が住民から4件相次いだ。県警捜査2課は「警察が一方的に電話で口座番号などを聞くことはない」とし、電話の内容に不審な点があればすぐに地元の警察署に相談するよう呼び掛けている。(長野県、信濃毎日新聞社)
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