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「融雪洪水」注意を 気温上昇・雨予報で県内警戒強める

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 豪雪に見舞われた県内は26日、移動性の高気圧に覆われて各地で気温が上昇し、長野地方気象台は雪崩と融雪に関する県気象情報を出した。27、28日には県の広範囲で雨の予報となっており、一気に融雪が進み、川などが増水する危険性が出てきた。側溝や用水路などが雪で埋まっていると、雨水などがあふれて床下浸水などを起こす恐れもあり、県内市町村は警戒を強めている。  同気象台によると、県内の26日の最高気温は飯田13・6度、諏訪10・0度、長野9・6度、松本9・2度、軽井沢8・4度など各地で3月上旬から下旬の暖かさとなり、融雪が進んだ。それでも26日午後4時現在の積雪は、軽井沢50センチ、長野22センチ、松本21センチ、諏訪16センチ、飯田12センチなど、依然として平年の12~4倍の量が残っている。  27日も県内は暖かく、気圧の谷の通過などに伴い、28日にかけて南部を中心に県の広い範囲で雨となる見通しだ。日本気象協会長野支店の気象予報士松元梓さん(35)は、千曲川の下流の新潟県・信濃川で毎春心配されている、雪解け水で水位が上がる「融雪洪水」に似た状況が県内で起きるのではないかと懸念する。「中南部でもかなり雪があり、まとまった雨になれば、河川や側溝などが急激に増水する可能性がある」と話す。  県危機管理防災課のまとめによると、今回の豪雪では26日までに、床上浸水が1市1町の3棟、床下浸水が8市町村の19棟で発生した。大半が、降雪や捨てられた雪で用水路や側溝が詰まり、水があふれ出たケースだ。  下伊那郡売木村では今回の豪雪で防火用水路に雪が詰まり村内6棟が床下浸水した。担当者は「一気に融雪が進むとどうなるか、経験がなく想像できない」と心配する。  飯田市でも16日を中心に市内各地で用水路や側溝の水があふれた。詰まった雪や氷は除去したが、再び水路内に雪がある場所もある。市土木課は「気温が上がって雪解けが一気に進んだらどうなるか」と警戒し、防災行政無線などで注意を呼び掛けている。  上田市土地改良課によると、今回の豪雪で、多くの土地改良区などが用水路の水があふれ出ないように川からの水門を閉じた。その後、用水路に雪が捨てられ、うずたかくなった場所もあり、解けて水かさが増さないか警戒している。(長野県、信濃毎日新聞社)


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