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「ぎんれい」28日未明宇宙へ 400キロ上空で「可視光通信実験」

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 信州大(本部・松本市)が県内企業と協力して開発した信州製超小型人工衛星「ShindaiSat(シンダイサット)」(愛称・ぎんれい)が28日未明、鹿児島県種子島の宇宙航空研究開発機構(JAXA)種子島宇宙センターから打ち上げられる。信大と県内の幅広い企業が連携した初の宇宙プロジェクトで、約1年間の運用期間中に、世界初とされる超長距離「可視光通信実験」を行う計画だ。  ぎんれいは一辺40センチの立方体で重さ32・9キロ。JAXAによると、ぎんれいは同センターから発射するH2Aロケット23号機で打ち上げられる。JAXAが米航空宇宙局(NASA)との国際共同ミッションで進め、地球ほぼ全域での降水の様子を観測する「全球降水観測(GPM)計画」の主衛星に相乗りする形で搭載される。  ロケットは午前3時37分に打ち上げられる予定。プロジェクトを推進してきた信大工学部(長野市)の中島厚特任教授らによると、打ち上げ後、まず主衛星がロケットから分離され、ぎんれいは、7基ある小型衛星のうち最初となる打ち上げ後24分9秒をめどに分離される見通しだ。  中島特任教授によると、打ち上げから約12時間後に、ぎんれいからの電波を工学部キャンパスで受信する予定。その後しばらくは地上と電波の送受信を行う。  可視光通信実験は、ぎんれいの地球を向く面に32個並べた発光ダイオード(LED)を使用。地上400キロの上空から、データを目に見える光(可視光)の強弱に置き換えて通信する。中島特任教授は「LEDは動作確認の一環で点灯させるが、本格的な実験は4月以降になりそう」とし、天候などの条件が整えば4月以降、ぎんれいが放つ光は肉眼でも観察可能になるという。  信大と信濃毎日新聞社は2012年8月に連携・協力協定を締結。これに基づく事業の第1弾として12年9~11月に衛星の愛称を公募し、全国から寄せられた4千点余の中から「ぎんれい」を選んだ。(長野県、信濃毎日新聞社)


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