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「ぎんれい」打ち上げ成功 H2Aロケットから分離

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 信州大(本部・松本市)が県内企業と協力して開発した信州製超小型人工衛星「ShindaiSat(シンダイサット)」(愛称・ぎんれい)が28日午前3時37分、鹿児島県・種子島の宇宙航空研究開発機構(JAXA)種子島宇宙センターからH2Aロケット23号機で打ち上げられた。ぎんれいは地上400キロの上空を約1年間にわたって飛行。この期間中、世界初とされる超長距離の「可視光通信実験」を行う計画で、目に見える光(可視光)が新たな通信手段として活用できるか実証する。  23号機の打ち上げ成功を受け、JAXAは同センターで午前5時半ごろから記者会見。JAXAと米航空宇宙局(NASA)が共同で進め、地球ほぼ全域での降水の様子を観測する全球降水観測計画「GPM」の主衛星が、打ち上げから15分57秒後に23号機から分離されたと説明。打ち上げ約24分後に、ぎんれいの分離が成功した。  23号機にはぎんれいを含め、香川大や筑波大などが開発した計7基の小型衛星がGPM計画主衛星に「相乗り」した。ぎんれい以外の各衛星もそれぞれ分離に成功したとみられるという。  ぎんれいが行う可視光通信実験は、衛星本体の上面(地球に向く側)に搭載した32個の発光ダイオード(LED)を使用。データを可視光の強弱に置き換えて、400キロ離れた地上で受信できるか確かめる。プロジェクトを推進する信大工学部(長野市)の中島厚特任教授によると、本格的な実験開始は4月以降になる見通し。  実験開始後、気象条件などがそろえば、ぎんれいの光は肉眼でも観察可能。中島特任教授によると、長野県上空を通過するぎんれいの光を県民が受信し、メッセージを受け取るイベントも企画している。  信大と信濃毎日新聞社は2012年8月に連携・協力協定を締結。これに基づく事業の第1弾として12年9~11月に衛星の愛称を公募し、全国から寄せられた4千点余の中から「ぎんれい」を選んだ。(長野県、信濃毎日新聞社)


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