Quantcast
Channel: 信濃毎日新聞
Viewing all articles
Browse latest Browse all 7401

佐久医療センターが開院 患者154人、本院から6キロ移送

$
0
0

 東信地方の基幹病院の役割を果たす県厚生連佐久総合病院(佐久市臼田)から救命救急や専門医療部門を分割移転した同病院佐久医療センターが1日、佐久市中込に開院した。同日朝から、本院の集中治療室(ICU)などの入院患者154人を、車両34台でセンターへピストン輸送。午後1時、無事完了した。  同病院は、直線距離で約6キロ離れた場所への分割移転と患者搬送は「全国に例がない」と説明。佐久広域連合と上田地域広域連合の両消防本部、陸上自衛隊第12旅団(群馬県)などの協力で救急車計19台が出動し、県厚生連関連施設の介護車両11台やマイクロバスなど4台も使った。  本院で準備が整った午前8時16分、伊沢敏統括院長が全館放送で搬送開始を指示。ストレッチャーに載せられた重症患者や保育器に入った乳児らが、看護師や医師に付き添われて病棟から次々と本院の出入り口に移動した。  センターでは、医師や看護師が正面玄関や救急車入口に待機。患者が首からさげたカードに書かれた名前や搬送先の病室を確認してキャスター付きのベッドに移し、病棟へ移動した。搬送には同病院看護専門学校生を含む約600人が携わった。  移送は容体急変の危険性も伴うため、本院は2月23日から緊急手術を原則受け入れないなど診療を制限し、当初想定された搬送患者数を半分に減らした。3月1日は本院の救急外来を閉鎖し、市立国保浅間総合病院など近隣の医療機関が、支援態勢を組んだ。  搬送完了後、伊沢統括院長は「多くの方の協力のおかげで想像以上にスムーズな移送ができた。感謝したい」と話した。センターは3日に紹介制で外来診療を始める。  センターは、鉄骨鉄筋コンクリート造り地上4階、地下1階で、延べ床面積は約4万9千平方メートル。450床で、がん診療、救命救急、周産期母子医療、脳卒中・循環器病を診療の柱にする。本院は地域ケア科などが残り、紹介がない患者も受け付ける。(長野県、信濃毎日新聞社)


Viewing all articles
Browse latest Browse all 7401

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>