Quantcast
Channel: 信濃毎日新聞
Viewing all articles
Browse latest Browse all 7401

「和合の念仏踊り」 Iターン者が伝統の支えに

$
0
0

 下伊那郡阿南町和合に約300年前から伝わる「和合の念仏踊り」(国選択無形民俗文化財)の支え手に、都会などから移り住んだIターン者が増えている。30人ほどの踊り手のうち、ことし和合地区に移住してきた男性を含むIターン者は6人。13~16日の本番に向け、9日夜はIターン者5人と保存会員4人が練習に励んだ。  「歴史が長く、住民が一体となれる和合の念仏踊りに参加したいと思った」。こう話す兼業農家須川英樹さん(41)は、ことし3月に同地区に移住。9日は太鼓や笛の音に合わせ、竹などを手に踊り方を確認していた。  須川さんは横浜市出身。30歳ごろ、システムエンジニアを辞めて農業に取り組もうと、自然豊かな長野県での生活を選択。飯田市などでの生活を経て、阿南町役場の紹介で和合地区に移り住んだ。7月に保存会員に誘われて念仏踊りに参加し、2人一組の踊り手「ヒッチキ」を担当する。  今回参加するIターン者は須川さんを含めていずれも40代の男女。4人は約10年前までに移住しており、昨年移り住んだ1人と須川さんが加わることになった。  地区にとって念仏踊りは、先祖の霊を迎えて豊作を祈る大切な行事。須川さんは地元に温かく受け入れてもらえたと感じており、「(踊り手となることで)恩返しがしたい。本番では楽しく踊りたい」と意気込む。保存会長の平松三武(みつたけ)さん(66)は「高齢化で踊りの担い手が減る中、新たに来た人が念仏踊りを盛り上げてくれてありがたい」と話した。(長野県、信濃毎日新聞社)


Viewing all articles
Browse latest Browse all 7401

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>