日本郵便は3日、全国の郵便局で、4月1日の消費税増税に伴う郵便料金値上げに対応した切手、はがきの販売を始めた。はがきが現行の50円から52円に、封書の手紙(25グラム以下の定形郵便物)が80円から82円に上がるのに合わせ、切手11種類、はがき10種類をそろえた。郵便料金の値上げは約20年ぶり。 新切手のデザインは日本の自然がテーマで、52円はソメイヨシノ、82円はウメをあしらった。現行料金との差額に対応する2円切手は約11年半ぶりに発行された。北海道に生息するエゾユキウサギをデザインした。 長野市の長野中央郵便局では3日午前、新料金に対応したはがきや切手を訪れた人が早速買い求めた。市内の男性(86)は「消費税率が上がって全てのものが値上がりするので、郵便料金もしょうがない」。30代主婦は「個人で出す手紙はそれほど多くないので、値上げのことはあまり考えていない」と話していた。 窓口には切手愛好者らが列をつくり、机で台紙に貼ってこの日午前の消印を局員に押してもらった。新切手11種類をそれぞれ5~9枚買った市内の男性(68)は「これほど多くの種類の切手が一度に出る機会はそうはない」と喜んでいた。 職員らは、窓口を訪れる人に4月から料金が変わることを案内。古越豊局長は「4月以降は、郵便物を出す際に料金不足にならないよう確認してほしい」と呼び掛けていた。(長野県、信濃毎日新聞社)
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