諏訪郡下諏訪町社の下諏訪北小1、3、5年の約170人が11日、命の大切さを学ぶために育てたアマゴの稚魚約3千匹を、学校近くの砥川に放した。1988(昭和63)年から続く行事で、今年はアマゴを自然界に送り出す「卒業式」として行った。 児童はそれぞれ、プラスチック製コップなどに入れた体長3~4センチの稚魚数匹を慎重に清流に流し入れた。名残惜しそうに「バイバイ、さようなら」と別れを告げる児童もいた。 約3千粒の卵は昨年11月上旬、県水産試験場諏訪支場(下諏訪町)から譲り受け、1カ月ほどでほぼ全てがふ化した。児童は教室近くの廊下に水槽を置き、餌をやったり、水を替えたりしながら成長を見守った。 3年2組の池田瑠奈さん(9)は「川の流れに逆らってまとまっている」と、夢中で見つめていた。同じクラスの松尾悠登(はると)君(9)は「クラゲみたいにくねくね泳いでいる」と話して目を凝らしていた。(長野県、信濃毎日新聞社)
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